こんにちは、井上です。
先日の見学会で体感していただいた方には、少しだけお話ししましたが、リグスタイルの家づくりで大切にしていることの一つが、「気密性」です。
今日は、気密性について、少しだけ触れておきたいと思います。
気密住宅を建てるなら、基準値を持ちましょう
リグスタイルがおススメしている超高気密高断熱仕様。「超」が付くからには、普通の高気密高断熱住宅より優れているはず…と思われるかもしれませんが、実は、その通りです(笑)
まず、気密性の良し悪しを推し量る基準として「C値(相当隙間面積)」というものがあります。これは、家全体にどれだけ「隙間」があるかを数値化した値で、小さな数字ほど隙間が少なく、気密性が良いと判断されます。
当然、お家に「隙間」があると、冬であれば、その隙間から冷たい外気が侵入したり、せっかく暖めた室内の空気が外に逃げて行ってしまい、部屋が暖まりづらいだけでなく、暖房の効率、つまり電気代にも影響を及ぼします。現在、国を挙げて勧めている「省エネルギー住宅」において、気密性は必要不可欠な要素の1つですね。
最近では、家の気密性にこだわりたいというお客様も少なくありませんが、そんなお客様でも、どの程度気密性が取れていればいいのか?という明確な基準を持っている方はほとんどいないように感じます。
では、実際に「気密性」というものは、何を持って「良い」と判断すればいいのでしょうか?
気密基準は、C値=0.36 ㎠/㎡ 以下
もし、私がこの質問に答えるとすれば、「C値=0.36 ㎠/㎡ 以下」であると即答します。
理由を簡潔に言えば、「自然漏気を0(ゼロ)にできるから」です。お家の中に快適な空気環境を作ろうと思えば、換気システムには正常に稼働してもらう必要があります。しかしながら、家の換気は、換気システムによる機械換気と、家の隙間から自然に出入りする自然換気(漏気)の2種類があり、とくに自然な漏気は、屋外の風速に大きく影響されてしまいます。
漏気量が多いということは、室内外の空気(温度)の入れ替えが多いということなので、冷暖房効率は必然的に下がってしまいます。風が強い地域は、これにより断熱性能が低下しやすくなるのです。
せっかく気密住宅を建てるのなら、自然の漏気は0(ゼロ)にして、換気システムを正常に稼働させて、空気もきれいで、電気代もかからないほうが良いですよね?
(有)北欧住宅研究所さんの研究で、気密レベルに応じて風が吹いたときにどれくらいの漏気量が発生するのか?の数値結果が明らかにされています。それによると、風速6m/秒の風が吹いたときの漏気量は…
■ C値1.0㎠/㎡で、0.19回/時
■ C値0.7㎠/㎡で、0.10回/時
■ C値0.5㎠/㎡で、0.04回/時
■ C値0.36㎠/㎡で、0.00回/時
岐阜というエリアの年間の平均風速は約2.5m/秒ですが、最大風速で6m/秒以上の風が吹くことも珍しくありません。もし C値1.0のお家に住んでいると、1時間で20%の室内暖気が漏れることになるということ。家の中がなかなか暖まらないのも無理ないですね。
気密性能によって、家の中の暖かさ(涼しさ)と冷暖房エネルギー消費量が違ってくることを、今一度強調しておきます。高気密高断熱住宅を…と考えるのであれば、C値=0.36 ㎠/㎡を基準にしてください。
ただ、この気密数値を出すのは、簡単なことではありません。
基礎工事から最終の電気水道工事に至るまで、数えきれないほどの気密処理を施して、ようやく実現する性能です。もっと、詳しく知りたい方、現場を見てみたいという方は、気軽にお問い合わせください。
ちなみに、リグスタイルのC値平均は0.3㎠/㎡以下を推移していますのでご安心を!
※これらは、すべて完成時に気密測定を行った結果数値です。