「創造とは記憶ですね。自分の経験やいろいろなものを読んで記憶に残ったものが足掛かりになって、何かが創れるんで、無から想像できるはずがない」
こう話しているのは、世界の巨匠、映画監督の黒澤明氏です。
「新しいものを生み出した」のではなく、既存の要素を組み合わせて、新規の要素を生み出したことに外ならず、完全に新しいものを生み出すことはなかなか難しいものです。
私たちがやっている家づくりというものにおいても、例えば外観デザインやインテリアデザインなどは、どこかで見た記憶の中からエッセンスを引き出しているケースがほとんどです。
つまり、「新しいデザイン」をつくり出すためには、日々様々なものに触れていなければ、それも、意識をして触れていなければなりません。意図してデザインのエッセンスを記憶に留め、それを引き出すことは、そう容易ではないのです。
そういう意味でも、9月に強行したオランダ、フランスの10日間の旅は、多くのデザインエッセンスの引き出しをつくることに繋がってくれています。
また、新しいデザインアイデアを引き出すためには、これらの記憶、つまり写真を整理しておくことが大切です。欲しいときにスグに引っ張り出せるよう、写真の整理は必要不可欠なのです。
そういう意味では、多くのお客様が利用しているInstagramやPinterestなども、情報を視覚的に仕入れて記憶に留めたり、整理するツールとしては最適で、だからこそ最近ではデザイン性の高い家づくりが増えてきていると実感しています。
家づくりのプロである私たちこそ、興味を持って、目的を持ってデザインを捉えて、整理して、引出しを増やしていく必要性を、改めて感じています。性能や省エネももちろんですが、やっぱり見た目のデザインも、日々研鑽を積んでいかなければなりませんね!だからこそ、家づくりは面白いし、終わりがありません。
これからも、本質的かつ新しいデザインを追求していきます。
岐阜市を中心に、高気密高断熱とパッシブデザインで、注文住宅、新築一戸建てを手掛ける、「性能もデザインする家」LIG STYLE COMPANY(リグスタイルカンパニー)の井上でした。