昨日は、年内最後の研修のため滋賀県多賀町へ。
数年前から、気密や断熱をはじめ、
素材や工法など、家を科学的に検証するための勉強会に参加し始め、
家づくりの概念や、信じ込まされてきた常識をブチ壊され続けてきました。
今年の研修納めは、その先生が自ら建築中の建物の視察と、
新たな断熱施工の方法を学ぶことになりました。
いろいろなお話が聞けた中で、
木造建築における「セトリング」という現象について、
良い写真が取れましたので、ご紹介します^^
セトリングというと、ログハウスなどでよくみられる現象ですが、
木材の乾燥による収縮や家の自重によって、
家、特に壁が下がってきてしまう現象のことです。
一般住宅において問題視されることはあまりないと思いますが、
部屋の入隅のクロスがヨレてしまったり、
吹抜けや階段の梁の当たりのクロスが割れてしまったり…
という現象は、このセトリングによることがほとんど。
上の写真を見るとよくわかりますが、
梁と束の下端をそろえて施工されたはず構造材が、
たった数か月で、写真のように4ミリほど差が出ています。
(梁よりも束のほうが長く見える)
これは、梁の乾燥による縮みが原因なんですが、
建築してから数年で、20ミリから25mmくらいは、
セトリングによる家全体の縮みが発生するといわれています。
これは、木造建築においては必ず発生する現象のため、
追随して、必ずと言っていいほどクロスのヨレや切れにつながります。
そのため、クロス下地になる
プラスターボードの施工方法が重要になるんですね^^
その他、構造用のパネル材などの施工方法も注意が必要。
あまり知られていない現象「セトリング」ですが、
詳しく知りたい方は、また機会があれば気軽に質問してください!
年末に難しい話となってしまいましたが、
明日は今年最後の棟上げです^^
良い年を迎えられるよう、しっかりと上棟を納めてこようと思います。
それでは、また!