昨今、さまざまな住宅会社で採用されてきている「全館空調システム」。
ただ、
・導入費用が高い
・光熱費が思ったよりも抑えられない
・メンテナンス費用が大幅にかかってきてしまう
というような問題がありました。
こういった問題をクリアにして、エアコンだけで家全体を快適な温度にするのが「松尾式 床下・小屋裏エアコン」です。
一級建築士事務所 松尾設計室の松尾先生が研究を重ねて確立した手法なので「松尾式」と呼ばれています。
業界の中でも有名な松尾先生。
今やYoutubeのチャンネル登録者数も7万人近くとなっています!(2024年1月現在)
松尾設計室HP:https://matsuosekkei.com/
松尾設計室Youtube:https://youtube.com/@user-bd8ss1ir8l?si=ME9eAXGAgrM__vsZ
今回は、私たちも松尾先生からノウハウをご教授いただき、採用している「床下・小屋裏エアコン」について解説します!
床下・小屋裏エアコンとは
床下・小屋裏エアコンは、冬場に床下のエアコンを作動・夏場に小屋裏のエアコンを作動させます。
あたたかい空気は上にあがり、冷えた空気は下にさがるという物質の原理を利用しています。
空気の動きを利用するため、間取りやエアコンの設置場所の計画、断熱性能や気密性能も高性能でありながら、日射取得・日射遮蔽も考えられたパッシブ設計が前提となっていなければ成立しないのが特徴です。
また、快適に暮らしていただくためにどのようにエアコンを作動させると効果的なのか、実際にお住まいになるお客様の床下・小屋裏エアコンへのご理解も必要です。
お引き渡し時に床下・小屋裏エアコンの取り扱いに関するマニュアルをお渡しさせていただいています。
床下エアコンの役割
床下エアコンはエアコンの風を床下へと送り、床全体をあたためながら各所に設置されたガラリを通って家全体をあたためます。
一般的な壁掛けエアコンでの暖房は空気を介して熱を伝える「対流熱」と呼ばれる熱移動ですが、床下エアコンでは遠赤外線等によって物質を介せずとも熱を伝える「輻射熱」と呼ばれる熱移動です。
床からぽかぽかあたたまることで、足元の冷えもなく、暖房で頭がぼーっとすることもなく、快適に過ごすことができます。
同じように床下からあたためる「床暖房」とは何が違うのか。
床暖房の場合、導入費用も高いながら、故障すると床をめくる必要があり、修理費用も高くなります。
床下エアコンの場合、家電量販店で手軽に購入できるエアコンを使用しているので導入費用やメンテナンスコストも低くなります。また、無垢の床材を使用できるのも嬉しいポイントです。
ただ、大きく違うのは床暖房は建物の性能や施工の技術が高くなくても導入できること。床下エアコンには適切な設計・施工・利用が求められることです。
小屋裏エアコンの役割
小屋裏エアコンは熱のこもりやすい小屋裏にエアコンを1台設置。小屋裏からファンを使い、各居室につながるダクトを通して、冷気を送っています。
床下エアコン同様、エアコンの風が直接当たることはなく、冷風が強すぎて身体が極端に冷えてしまうようなこともありません。
また、小屋裏にあるからといってメンテナンスや買い替えができないということはなく、しっかりとメンテナンス等も考えて計画をしているので安心していただけます。
床下・小屋裏エアコンのメリット・デメリット
メリット
・初期費用・メンテナンスコストが抑えられる
・冷暖房の光熱費を抑えられる
・エアコンの台数が減ることで室外機の台数も減り、外観がすっきりする
・室内もエアコンが見えないところに付いているため内観を損ねない
・足元が冷えない
・エアコンの風が直接当たらない
デメリット
・高い設計力、施工の技術力が必要
・施主様もエアコンをうまく使いこなす必要がある
・各部屋の温度調節は難しい
まとめ
高額な費用をかけなくても実現するエアコン1台での全館空調で注目されている「松尾式 床下・小屋裏エアコン」いかがでしたでしょうか?
リグスタイルでは高気密高断熱はもちろんのこと、パッシブ設計にも力を入れており、なるべくエアコンに頼らずとも快適に過ごせるお家をつくっています。
現時点で標準で採用している壁掛けエアコン×特殊な換気システムを用いると、1階に1台2階に1台の計2台で家中をあたためることが可能です。
ただ、快適性を追求したい!というお客様には床下・小屋裏エアコンをご提案させていただいております。
実際に床下・小屋裏エアコンを用いて設計したお客様邸の見学会が開催されます!
2日間限定ですので、ぜひ一度この機会にご体感ください!
そのほか、気になることやお家づくりのお悩みなどなど、
小さなことでもお気軽にお問い合わせください!
リグスタイルカンパニーの今井でした😊